【活動報告】備前市議会 2026年6月一般質問
先日の6月議会で行った一般質問について、市長からの答弁(市の公式な回答)を引き出すことができました。「備前は明るく安心安全な街へ」というビジョンのもと、私が民間企業の経営やマーケティング・ITの現場で培ってきた視点から提案した内容に対し、市がどのような方針を示したのか。
備前市民の生活や備前市の未来に直結する3つのテーマについて、分かりやすくご報告します。
一般質問① 〜備前丸の未来〜
観光・移住戦略、備前市の未来はどう動く?
1. 備前丸の未来 〜赤字が続く場合の「撤退ライン」も視野に〜
【杉原の提案】 観光船「備前丸」について、数年後・十年後を見据えた持続可能な運営と、採算が合わなくなった際のリスク管理(撤退ライン等)について市の見解を問いました。また、運営を担う「コンソーシアム」が単なるコンサルティングではなく、実務型の官民協業であることを明確にするよう求めました。
【市長の答弁】
- 市民の声の活用: 内覧会でのアンケート結果は単なる集計で終わらせず、試験運航やツアー企画、情報発信の検証資料として今後の運営に反映させます。
- コンソーシアムの役割: 単なる助言ではなく、運航の安全管理、販売、マーケティングなど、複数の事業者が専門性を持ち寄って一体的に事業を進める実効性のある体制を組みます。
- リスク管理と撤退ライン: 乗船者数や収支などを継続的に把握し、赤字が見込まれる場合は漫然と継続するのではなく、運航規模の見直しや、場合によっては「休止を含めた判断」も必要になると考えています。
💡【杉原の視点】 市長から明確に「休止を含めた判断も必要になる」というリスク管理(撤退ライン)の回答を引き出せたことは、将来の市民に負担を先送りさせないための大きな一歩だと評価しています。備前丸を成功させるためにも、客観的なデータに基づいた運営がなされるよう、引き続きチェックしてまいります。
一般質問② 日本遺産を用いた観光振興
〜「点」から「線」へ、美術館別館をハブに〜
【杉原の提案】 北前船、備前焼、旧閑谷学校といった本市の日本遺産を、個別に紹介するだけでなく「観光ルート」としてつなぎ、地域経済の活性化に結びつける戦略を問いました。また、整備中の「美術館別館」がどのような役割を担うのかを確認しました。
【市長の答弁】
- 広域連携と経済効果: 本市単独ではなく近隣市町村とも連携し、岡山県の経済波及効果測定ツールなども活用して、観光消費額や地域内経済循環の把握につなげます。
- 美術館別館の役割: 単なる展示施設にとどめず、備前焼の制作背景、歴史、体験、購入までをつなぐ「備前焼観光の“入口”(ハブ)」としての機能を持たせます。インバウンド対応も見据え、備前焼陶友会や観光協会とも連携を図ります。
💡【杉原ごろうの視点】 美術館別館を「体験から購入までをつなぐ入口にする」という前向きな方向性が示されました。このハード(施設)を活かすのはソフト(発信や企画)の力です。ITやブランディングの視点からも、引き続き具体的なアイデアを提案していきます。
一般質問③ 備前市への移住・定住戦略
〜ふるさと納税寄付者へのアプローチ〜
【杉原の提案】 一時的な補助金頼みではなく、マーケティング視点を持って「備前で稼ぎ、育ち、暮らせる」ストーリーを届ける必要性を訴えました。人口減少や高齢化が進む本市において、移住・定住の促進は、地域のコミュニティ維持や地場産業の担い手不足を解消するための、最重要課題です。
多くの自治体が「移住お祝い金」などの一過性の施策に走りがちですが、民間ビジネス、あるいは地方創生の現場において本当に重要なのは、「本市のファンになってくださっている見込み客に対し、いかに戦略的にアプローチし、ここ備前で『稼ぎ、育ち、安心して暮らせるイメージ』を届けられるか」という、中長期的なマーケティングの視点だと考えます。つまり、住みたくなるような魅力的な街に備前市をさらに磨き上げ、その情報コンテンツをなるべく多くの方々に届ける必要があります。
また定住に必要なこととして、安心した暮らしとともに、経済活動、教育環境でもあります。 備前市の貴重な地域資源を、本市の人口を増やすための「立体的な循環システム」へと昇華させていくため、以下の3点について、本市独自の戦略を伺います。
1点目として、現在の移住・定住促進に向けた取り組みの現状と、そこから見えてきた課題について伺います。また今あるデータをどのように受け止め、今後どのように活用されていくか市の方針について問いました。
2点目として、「経済活動、教育環境を含めた、備前市独自の定住ストーリー」を市としてどう描いているのか伺いました。
3点目として、市外の現役世代・子育て世代に向けて、デジタルやSNSをフル活用し、民間の「マーケティング視点」を軸にした戦略的な情報開示をどのように推進していくべきか、市のご所見を伺います。また移住定住のターゲットとして、ふるさと納税寄付者へのアプローチは考えられているか等お聞かせください。 すでに備前市に関心を持ってくれている「ふるさと納税の寄付者」をターゲットにした移住促進のアプローチを提案しました。
【市長の答弁】
- 今後のアプローチ: 備前市に理解と関心のある「関係人口」の獲得に力を入れます。若者の起業や事業承継などのニーズに対応できる支援制度の研究も進めます。
- ふるさと納税寄付者への展開: 現在、寄付者への観光・グルメなどの魅力発信は行っていますが、「移住定住のターゲットとしてのアプローチ」は実施できていません。今後、関係部署と連携してアプローチを検討してまいります。
💡【杉原ごろうの視点】 ふるさと納税の寄付者は、すでに備前市のファン(見込み客)です。この層へのアプローチが手薄だった現状が明らかになり、今後「検討していく」との答弁を得られたことは大きな収穫です。民間ビジネスのノウハウを市政にフィードバックされることにも理解がありました。
再質問でも述べましたが、ふるさと納税と関連付けて、たとえば【備前ファンミーティング】や【備前感謝祭】などは民間ビジネスでもよく利用されるファンビジネスのノウハウです。見込み客や、ターゲットに体験と情報でアプローチし、今ある備前市をアップデートすることで移住定住にも効果が波及すればと考えます。