2026年6月20日 備前市民センターで開催されたタウンミーティングについて。

先日、「備前地域タウンミーティング」が開催されました。今回のミーティングは、市の公共施設が抱える現状と課題を共有し、市民の皆様から率直なご意見やアドバイスをお聞きして、これからの施設の方針を決定していくための重要な場として設けられました。
市民の皆様と課題を共有し、共に解決策を探るための土台として、当日の議論の骨子をご報告いたします。
1. 施設の老朽化と、直面する「更新費用」の壁
現在、備前市の公共施設の多くは建築から30年以上が経過しており、市民センター、日生市民会館、吉永地域公民館なども大規模改修や建て替えを検討すべき時期を迎えています。 市が策定した「公共施設等総合管理計画」の試算によると、道路などのインフラを除いた「建物だけ」でも、現状のまま保有し続けると今後40年間で約1,173億円(年間約29億円)床面積を約40%削減する目標を掲げ、施設の統廃合や複合化を進めざるを得ない状況です
2. 備前市の財政状況と「今が改革のチャンス」
「備前市の財政は厳しい」というイメージを持たれがちですが、経常収支比率などの指標や、約66億円の財政調整基金(市の貯金)の残高を見ると、県内他都市と比較しても極端に悪い状況ではありません。 しかし、災害などを機に一気に財政が悪化し、施設の再編が遅れて苦境に陥った他自治体の事例もあり、決して油断はできません。 参加された市民の方からも、「財政にまだ少し余裕があり、かつ市民が改善に向けた危機感を持っている『今』こそ、痛みを伴う決断を伴う改革のチャンスではないか」という非常に建設的なご意見もありました。
3. 利用状況と、予算の優先順位への葛藤
各施設の利用状況には偏りが見られます。例えば、市民センターホールの利用は年間で32回にとどまり、その大半が市や教育委員会の行事という現状があります。 各施設の空調や照明などの設備が寿命を迎える中、市は「いつまで多額の修繕費をかけ続けるのか」「その費用を道路や水道など、より市民生活に直結するインフラ整備に回すべきではないか」というジレンマに直面し、積極的な修繕への投資に踏み切れない状況にあります。
. これからの議論の方向性 ~「箱」から「使い方」へ~
当日は、有識者のコーディネーターを交え、前向きな議論が交わされました。
- 成功体験をモデルに: 過去に備前中学校を統合した際の経験を活かし、広域的な視点で地域づくりを考えるべきとのご意見等も出ました。
- 「オール備前」での対応: 行政の縦割りをなくし、教育、福祉、インフラなど全庁横断的に、市民や議会も一体となって取り組む必要があります。
- 「使い方」に焦点を: 単なる「箱(施設)をどうするか」という議論ではなく、「施設を使ってどのように地域のコミュニティ(人とのつながり)を作っていくか」という視点が何よりも重要であると提起されました。
今回のタウンミーティングは、単発で終わらせてはなりません。今後何度も行うことを前提とし、いただいた声をしっかりと集約し、これからの政策に反映させることが重要です。そのためには市民の関心を巻き込めるための情報の開示、情報発信のあり方も大切になります。
現在、市はすべての公共施設を洗い出し、予算の見直しも含めた具体的な検討をする段階にあります。人口が減少し続ける中で、限られた財源をどのように配分し、未来の備前市に何を残すのか。それには全体最適を目指す「森を見る」視点が必要です。
6月27日土曜日には、ひなせ地域で開催されます。同じテーマでも、地域によって出てくる意見等も違うこともまた大切なことです。たくさんの方々のご参加をどうぞよろしくお願いします。
https://logoform.jp/form/eByq/1580695
